雛壇アーキテクチャー

雛壇つくるぜ

若くして偉大な人とも伍する背伸び力が欲しい

■まだ44歳やったんかい

意外と若いというのが率直な感想だ。ディカプリオのことを知ったのが中学に入る前くらいだったような記憶があり、その当時には既に20代くらいかと思っていた。ハリウッドの「タイタニック」という超有名作で主演するくらいだし、演技もすごいと聞いていたので若手とはいえそれなりのキャリアを踏んでいるのかと勝手に思い込んでいた。

内容を聞いてもイマイチ惹かれなかったということもあり、「タイタニック」は未だに観たことがないが、「キャッチミ―イフユーキャン」と「ウルフオブウォールストリート」は観た。特に「ウルフオブウォールストリート」の方は劇場で3回観て、今後の人生の中でもベスト5には確実に入るであろう作品だと自分の中で位置付けている。この作品にディカプリオは主演していた。

 

 

「キャッチミーイフユーキャン」の中では若い詐欺師を演じていたが、役どころである若さゆえの薄っぺらさと若さゆえの必死さが実話ベースのストーリーの中できっちり表現されており、当時ティーンエイジャーだった私はあっさり「ディカプリオすげー!」となったのだった。

ただ、上にも述べたように「キャッチミーイフユーキャン」は詐欺師時代の主人公が若かったこととディカプリオ自身が若かったこと、そしてディカプリオの演技が達者すぎたことから役どころの幼さなどがディカプリオ自身の幼さのようにも見えてしまい、ディカプリオの役者としての演技が素晴らしかったことを無意識のうちに過小評価してしまったことは後のディカプリオ出演作を未鑑賞のまま過小評価することにもなり悔やまれることだった。

 

■ジョーダン・ベルフォード役

「キャッチミ―イフユーキャン」からかなりの時間が経って、「グレート・ギャツビー」の映画化がディカプリオ主演でやることを知った。映画のポスターを見て思ったのは「年とったなぁ。でもやたらとキマッてるいい顔してるから観てみたいな。」だった。当時はディカプリオは38歳とかそのあたりだったはずだが、既に40代後半のような渋さと貫禄を感じて月日の経過をしみじみと錯覚していた。

是非観てみたいと思っていたのだが、上映当時は都合をつけて見に行くほどの余裕を持てず、上映期間が終わってしまう頃にはまどマギ新編叛逆の物語に夢中になり、それからすぐにウルフオブウォールストリートにハマり、結局未だに観るに至っていない。「観たい」と思った映画はすぐに行くべきだというのがこのときの教訓だ。

 

その翌年くらいに「ウルフオブウォールストリート」を観た。最高だった。劇場で3回、円盤を購入して4回くらい観たが、今のところ人生ベスト3くらいの映画である。ちなみにベスト1と2は「トイストーリー4」「トイストーリー3」だ。

 

貧しい状態から勝負をかけて大金を手に入れても、ドラッグやセックスや浮ついたパーティーにしか金を使えない軽薄な成金を演じていたが、完璧だったと思う。貧しい状態のまだ純朴さがあった青年時代から傲慢な成金時代、その後の怪しげなセミナー講師のいずれもディカプリオが演じていたが、とても自然で良いお芝居だったし、ストーリーも演出もそれらが自然につながるように描かれていた。しかもかなり長尺の映画にも関わらず全く飽きることはなかった。

 

「ウルフオブウォールストリート」でのお芝居を観て、「ディカプリオってやっぱりすげーなぁ」と思ったものの、「キャッチミ―イフユーキャン」のときよりも味のあるビジュアルになったディカプリオの顔を見て「40代半ばはとっくに超えてそうだし、それだけキャリア積んだということかー、すごいな」とのんきに考えていた。

 

あれから6年経って、45歳というのでウルフオブウォールストリートを撮影していた当時は6年+1年くらいさかのぼって36歳くらいだったのだろうか。今の自分とさほど変わらない年齢であんなすごいお芝居ができるとは本当にすごい人だなぁとしみじみ感じる。

 

自分も仕事に腐らずやれることを必死に頑張らないといけないと思わせてくれるとともに、これからもいいお芝居を見せて欲しいと思って何となくブログを書いた。