雛壇アーキテクチャー

雛壇つくるぜ

パルプフィクションを見てみたよ

■今更ながら

 タランティーノ監督のパルプフィクションという映画をアマプラで観たので、感想を何となくメモしておく。

 

■最後まで観ることが大事

 いろんな登場人物のエピソードが短編集のように描かれているが、個別のエピソードだけを見ると、登場人物の一つの側面しか見えず、全部を最後まで見ることでそれぞれの登場人物の色んな面での見え方が分かってくる。人は一つの側面を見るだけでは理解できない、ということを映画体験(自宅のPCだけど)の中で実感できるような構成がおもしろいと思った。

 

■俳優陣が豪華

 ブルース・ウィリスジョン・トラボルタサミュエル・L・ジャクソンティム・ロスタランティーノご本人も出てらっしゃる。個人的には、ブルースウィリス演じるブッチの子供時代の子役の役者さんの表情がとてもブルースウィリスっぽかったところが非常に良かったと思えた。

 

■聖書の引用

 サミュエル・L・ジャクソン演じるギャングが繰り返し引用する聖書の一節がスッと頭に入ってこなかったので、哲学的な部分はあまり理解できなかったと思われるところが残念だった。これは自分自身がカトリックのくせに聖書をちゃんと読み込んでいないからだ。

 

■"transition period"

 些末かもしれないが、サミュエル・L・ジャクソンがギャングから足を洗おうと思ってる、ということをジョン・トラボルタと話しているところで強盗に襲われるシーンで、逆に強盗に銃を突き付けて「今は"transition period"だから命は助けてやる」ということを言って強盗を逃がすのだが、"transition period"というのは仕事が変わるときに海外の会社にある制度らしく、研修期間みたいなものらしい。

 半分は自由に町を彷徨うカタギだけど、まだ半分はしっかりギャングなんやね、ということがいい感じに表現されている良い台詞だと思った。

 

■その他

 ジョン・トラボルタ演じるギャングはどこかボケっとしていて、ボスの奥さんをアテンドする直前なのにおクスリをキメてフラフラしたまま店に入ってしまうし、奥さんの脚をマッサージしただけで半殺しの目にあった人の話を出してしまうし、大事なタイミングでトイレで読書しがちだし、うっかり銃を暴発させて人の頭を吹き飛ばすし、で危うい雰囲気が全体的に出ていたのも、緊張感が出て良いポイントだった。