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スーパーナチュラルという海外ドラマが終わるらしい

■米国ドラマ「Supernatural」が終わるらしい

「Supernatural」という米国のドラマがあるのだが、これがシーズン15で終わるらしい。私は、このドラマに10年ほど前に実家で流れていた海外ドラマ専門チャンネルにて出会った。元々オカルト好きだったので、主人公のウィンチェスター兄弟がモンスターや幽霊を倒していく話はシンプルにおもしろく、天使や悪魔が出てくるあたりで完全にどハマリし、DVDを買って見始めた。

結果的にDVD BOXはシーズン8まで、シーズン11か12くらいまでをケーブルテレビで見たもののケーブルテレビを解約したこともあってそこから先は見ていなかった。

 

個人的にはシーズン5までが最高に良く、シーズン5の最終回が近づくにつれディーン(※主人公であるウィンチェスター兄弟の兄)のあまりにも辛い戦いぶりを見ながら「どうなってしまうんや…」とハラハラしたり切ない気持ちになったりする中で、プリキュアを真剣に応援している小さいお友達はこういう気分なのかななどと思ったりもした。

そして、シーズン5の最終回は大変素晴らしく心揺さぶられた。私が見たすべてのドラマの中でも最も良かったものの一つになった。

 

■そんなこと言ったってしょうがないじゃないか

シーズン5があまりにも素晴らしかったので、結果としてシーズン6以降はシーズン5を上回るものを作ることは難しくなっているのだと思う。個人的にはやや間延びしてしまっている感は否めない。それでも人気は衰えていないらしく、シーズンは2019年10月末日の現在に至るまで放送が続いている状態だ。

シーズン5までにウィンチェスター兄弟が過酷な戦いを強いられてきたために生まれた心のヒダのぶつかり合いなどがシーズン6では事あるごとに引き合いに出されて兄弟喧嘩が繰り広げられ、なんだかんだで仲直りするという、いわばオカルト要素のある米国版「渡る世間は鬼ばかり」のようになっており、期待通りのものを見せてくれる定番ドラマになっていると私は思っている。

 

渡る世間は鬼ばかり」のようだと書いたが、それはつまり終わってしまうとなると大変さみしいものなのである。なのでせめて好きなところを挙げてわずかながら恩返しとさせてほしい。

 

■ホラーが全く怖くなくなる

ホラーが苦手な方には朗報である。

私はかつていわゆる「呪怨」などに代表されるJホラーといわれるホラーはやや苦手だった。というか割とガチで怖かった。なぜなら、Jホラーの悪霊たちは決して倒せないし理不尽な恐怖を与えてくるからだ。

 

ところが「Supernatural」(以下「スーパーナチュラル」とする)を見たことでこの恐怖を和らげる思考を身に着けることができたのだ。

その思考法とは「幽霊なら塩を撒くか鉄の棒を振り回せば追い払えるから応急処置は可能だ」というものだ。

 

呪怨」のようなJホラーを見てしまうと、見た自分自身も呪われてしまうのではないか、ふとした拍子に机の下に敏雄くんがうずくまっているのではないか、などと思いついてしまうときがある。どっかの家に入ったり、VHSを見ただけで絶対に殺されてしまうという理不尽極まりないルールの世界に浸ってしまったのだから無理もないし、優れたホラー映画であるほどこういった感覚に囚われるリスクは観衆にとって大きい。

 

しかし、これはこれで日常生活で少し厄介なのだ。暗い場所に恐怖を感じたり、物陰に恐怖を感じることでちょっとした支障が出る。

 

ところが、スーパーナチュラルを見るとこの恐怖から逃れることが容易なのだ。作中のハンターと言われる人たちは、悪霊と戦うときに塩と鉄を必ず用意している。作中の塩と鉄には次のような効果がある。

・塩を投げつければ幽霊は一時的とはいえその場から消える

・塩をサークル状に撒いておけばその中に幽霊が入れない結界が作れる

・鉄の棒で殴りつけても一時的に幽霊が消える

・幽霊であれば上記の効果は例外なく得られる

 用意することが比較的容易な塩と鉄だけで確実に幽霊を退散させられるのだ。いざとなったら敏雄くんどころか加耶子や貞子だって一時的にお帰り願うことが可能だと思わせてくれる。

 

これはJホラーの恐怖が日常生活を蝕み始めたときにその対症療法として非常に優れている。

 

■製作チームに日本びいきの人がいるのかもしれない

あとは製作陣に日本びいきの方がいらっしゃるのか、日本要素がたまに出てくる。「キツネ」というスパナチュオリジナルの日本妖怪や、貞子チックな悪霊などウィンチェスター兄弟の敵としても登場するが、ストーリーのギャグ要素でも出てくる。

個人的に最もお気に入りなのはシーズン5のエピソード8「異次元へのチャンネル」だ。内容は敢えてここに書かないので是非本編を見て欲しい。

このエピソードに限らず、悪魔と天使がストーリーのメインになってくるあたりからドラマ自体がノリノリに見えて、見ていて大変楽しい。オカルトが好きという未見の方には是非見ていただきたいドラマだ。

 

ちなみに、シーズン7のエピソード10「死の罪」では重要人物が亡くなるが、これは個人的にはシーズン5の最終回の次点くらいで心震えるエピソードなので、シーズン5以降もオススメだ。さっきやや間延びしている感があると書いたな。あれは嘘だ。

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